矢野の家づくり日記
「七輪」って、珪藻土で出来てるの知ってました?
今月初め、仕事で名古屋に行く機会がありました。行く飛行機(ANA)の中で、普段は仕事の電話がかからない時間帯なので、本を持ち込んで読書の時間としているのですが、今回は「翼の王国」が目にとまり何気なしにみておりましたら、面白い記事を見つけましたのでご紹介したいと思います。
「七輪」を知らない世代の方もいらっしゃるかもしれませんが、私の小さいときは貧しかったせいもあり、七輪に練炭や豆タンを入れ魚を焼いたり暖をとったりしていた記憶があります。(懐かしいです)
ここ数年、備長炭に人気がでてきた関係で、七輪もリバイバルしているということです。
珪藻土の塗り壁は、最近ブームになっていましたので、珪藻土という言葉は聞かれたことはあると思います。
七輪が珪藻土で出来ているのは、塗り壁のメーカーさんなどから聞いてしっていましたが、それ以上の知識は殆どありませんでした。有名な産地は能登半島の珠洲市あたりで、地中には珪藻土が無尽蔵にあるそうで、これを切り出して昔から作られてきたのが、「能登の切り出し七輪」というらしいです。
何故、珪藻土が使われているかというと、珪藻土は多孔質なので断熱保温性が良く火持ちが良かったためらしいです。安いのは、粉末にして練って型抜きして作る練り物というものらしいですが、本物は固まりのまま切り出して中を削って型を整え、釜に入れて焼き上げるということです。
面白かったのは、七輪の名前の由来でした。江戸時代に一日の炭代が「七厘」ですむと言われたのが名称の由来らしいです。
色々調べてみると、面白いことって結構あるかもしれませんね。
ただ珪藻土は、植物性プランクトンの遺骸が堆積して出来たものですから、固まりにくいものなんです。
それを壁に塗ろうとすれば、固めさせるものを混入しないといけないのですが、それが化学物質の接着剤や化学糊でしたら自然素材である珪藻土を使う意味がないし、せっかくの一番の特徴である多孔質の穴をふさいでしまうことになりかねません。
小さい無数の穴があるから、調湿効果や化学物質などの吸収もするのですけどね。(ただ吸収はしますが、幻の漆喰みたいに分解する効果がないのが殆んどです)それに珪藻土の含有率が少なく、本当は珪藻土と呼べないものも、堂々と市販されてますから成分を確認してからの使用をお勧めします。工務店によっては、そいう知識がないところもあると聞いておりますから、ご注意下さい!
2006年9月29日