後悔しない家づくりの心得
室内の温度と健康について
地震が多い日本の住宅は「耐震」に関して世界で類を見ない程の厳しい基準がたくさんあり、これはとても有名な話です。
「室温」に関してはあまり目を向けることがありませんでしたが、ここ数年、断熱性と気密性、室内の温度についての重要性を謳う会社がとても増えてきました。
室内の温度がなぜこんなに大切なのかを説明していきたいと思います。
寒い県と温かい県の驚くデータ
暖かい季節(4月から11月)に対して、寒い季節(12月から3月)の月平均死亡率を都道府県別に調べた厚生労働省のデータによりますと、国内で一番寒いはずの北海道では月の平均死亡率がとても低く、比較的温暖な栃木県は夏よりも冬の死亡が25%も増えていることがわかりました。
海外でも、寒い国では冬の死亡率が低く、暖かい国ではその二倍程度の死者が増えるというデータがある程です。
これは「室内の寒さ」に原因があると考えられており、寒い県ほど家の中を暖かくする対策が取られ、室温が保たれているという事が影響していると言われているのです。
イギリスでは「家の寒さと死亡率の関係性」を数十年にわたって調査をしており、その結果を分析して住宅の健康・安全性の評価システムとして公表もされております。
2023年1月23日
シックハウス症候群と自然素材
近年、厚生労働省の調べによりますと住宅の高気密化が進むに従って、新建材に含まれる化学物質により心身の不調を訴える人が増えてきています。
喘息や化学物質過敏症などの症状と言われる目がチカチカする、鼻水、のどの乾燥、吐き気、頭痛、湿疹等々。。。
その症状は人によって様々ではありますが、新築やリフォームをきっかけに、いわゆる「シックハウス症候群」を発症してしまう方が多くなってきている様です。
建材から出る化学物質によって起こるシックハウス症候群
一般的な住宅に使用されている合板や壁紙、塗料や接着剤などには、ホルムアルデヒドやVOC(揮発性有機化合物)などを含む様々な有害な化学物質が含まれていることも多く、それらより化学物質が揮発して空気中に拡散してしまいます。
使用した液体が空気中に漂う事で様々な化学物質を吸い込み、体調不良が起こってしまうという状況が起こってしまうのです。
2023年1月20日
気密性・断熱性の高い家づくりのお話②
前回は気密性・断熱性の高い家づくりのお話について住宅における気密性・断熱性の基本的な説明をさせていただきました。
気密性・断熱性の高い家づくりのお話①←見ていない方はコチラからチェック♪
高気密・高断熱性の高い家づくりがなぜ良いのか
今回は住まいを高気密・高断熱にすることで、具体的にはどのようなメリットが得られるのでしょうか。主要な3つのメリットをご紹介します。ぜひ皆さんの参考になれば幸いです♬
2023年1月16日
気密性・断熱性の高い家づくりのお話①
気密性・断熱性とは
お住まいづくりを考え調べていると最近目にするのが「気密性・断熱性」ではないでしょうか。
では一体、気密性・断熱性とは何なのかという基本的な意味についてお話しようと思います。
住宅における気密性とは
気密性とは、簡単にいえば建物の隙間を減らして外気の侵入を防ぐという密閉性の精度を示す言葉です。住宅の気密性を高めるためには、断熱材の接合部分を気密テープなどの専用部材でふさぐとともに、隙間をていねいに埋めるという職人さんの腕と技術が必要になります。
そのため、高気密な住宅を建築する際には、施工に時間がかかったりコストが高くなったりする場合もあります。しかし、気密性が高くなれば外気の影響を受けにくく、室内の温度がより快適に保たれるようになります。
住宅における断熱性とは
断熱性とは、建物の外壁の部分に専用の断熱材を使用し、外の気温の影響を受けない様にする性能のことを言います。高断熱住宅では、より性能の高い断熱材やペアガラス(複層ガラス)などを使用して、外気の影響を抑える施工を行います。
断熱性の低い住宅は外の気温の影響を受けやすいため、断熱性能が高い住宅と同じ室温であっても、実際の室温よりも寒く感じます。
しかし私どもの会社では超高性能住宅ですので断熱材が外の気温を遮断し、床・壁・天井等の表面の温度と室温にあまり差がない様にしっかりとした施工を行っております。
気密性と断熱性は基本的にセットで扱われる
気密性と断熱性は、どちらも住まいの快適性を左右する重要な役割を持っています。高断熱住宅の場合では高気密という性能も兼ね備えているのが一般的です。せっかく断熱性を高めても、住まいに隙間ができてしまうと、そこから外気が侵入して室温が変化してしまうためです。
どちらか一方では効果が半減してしまうため、基本的には両方の性能をセットで導入して、効果が高められるのです。
2023年1月14日
ヒートショック対策の間取りって?その②
ヒートショック対策の間取りについてご説明するために、ヒートショックはどういった仕組みで起こるのかを前回説明させていただきました。
ヒートショック対策の間取りって?その①←コチラをクリック♪
今回はヒートショックが起こる仕組みを踏まえて、お住まいの間取りでどういった部分に気を付けたら良いのかをお話していこうと思います。
皆様にとって何かしらの参考になれば幸いです(*^-^*)
ヒートショック対策は家の温度差を少なくすること
ヒートショック対策の要となるのが、家の温度差を極力少なくすることです。注文住宅などで家を建てるときは、どんなポイントに気をつければよいのでしょうか。ここからは、ヒートショックを起こさない間取りのポイントをお話していこうと思います。皆様のお住まいづくりの参考になれば幸いです。
①基本は家全体の断熱性を高めることです
ヒートショック対策の基本は、家の中で温度差を作らないこと。そのためには、高気密・高断熱の家を建てるのが理想的です。
気密性と断熱性が高ければ室内の空気が逃げにくく、しかも外の寒さや暑さの影響も受けにくくなります。エアコンをつけても、効率よく暖めたり、冷やしたりもできる為、省エネにも繋がります。もちろん、光熱費を抑えることができるというメリットもあります。
②間取りは廊下を設けず家全体が一体の空間になるようにしましょう
ヒートショックを抑えるためには、間取りにも工夫が必要となって参ります。
吹き抜けなどの上下に広がりがある構造を採用すると、1階のリビングで暖房をつければ2階の廊下やホールも温まり、家全体の温度差が少なくなります。また、廊下を作らずに、リビング・ダイニング・キッチンのほか、洗面所や浴室、トイレが一体空間になるように設計する事によって温度差を減らすという方法もあります。
そうする事で、キッチンで使った熱が家の空気を暖める役割を担ってくれる事にも繋がります。
2023年1月7日