後悔しない家づくりの心得
耐震・制震・免震 それぞれの違いについて
近年、大きな地震がとても増えてきています。
ただでさえ、地震大国と呼ばれている日本ですので、国土交通省のHPを見ても、住宅・建築物の耐震化にはかなり力を入れていることがわかります。
“国土交通省では、「令和12年までに耐震性が不十分な住宅、令和7年までに耐震性が不十分な耐震診断義務付け対象建築物をおおむね解消する」ことを目標として掲げ、所有者による耐震化を支援しています。”
(出典元:国土交通省 住宅・建築物の耐震化について)
耐震・制震・免震それぞれの違いについて見ていきましょう。どれも地震対策という意味では共通していますが、その効果はさまざまです。
耐震
耐震は、地震の揺れに「耐える」ように設計された構造です。
柱と柱の間に筋交いという補強材を入れたり、耐力壁を増やして効率よく配置したり、接合部を強固にしたりするなど、丈夫な造りにすることで建物が倒壊しにくいようになっています。
ただし、耐震だけでは地震による「揺れ」を軽減する効果はありません。
あくまで頑丈な造りにすることで「耐える」ことが目的の構造であり、建物自体が「揺れる」ことは前提となっています。
制震
制震は、地震の揺れを「吸収する」ように設計された構造です。
建物の重要箇所に制震装置を設けることで、揺れを吸収する仕組みになっています。
制震装置にはオイルダンパー、粘性(ゴム)ダンパー、鋼材ダンパーといった「制震ダンパー」と呼ばれるものが用いられるのですが、その種類によって設置方法・設置場所はさまざまです。
特に高さのある建物に効果的で、2階以上なら2割~5割ほど揺れを軽減するとも言われています。家具の転倒リスクを抑え、繰り返し起こる地震にも有効といえます。
免震
免震は、地震の揺れを「伝えない」ように設計された構造です。
建物と地盤の間に免震装置(積層ゴム)というものを設置し、建物を地盤から切り離すことで、揺れが伝わりにくくなるという仕組みです。
免震は制震よりも揺れに強いものになっていて、仮に大地震が起きた場合でも、普通の建物と比較して7割~8割ほど揺れを抑えられると言われています。
ただし、建物と地盤が離れるという構造にあることから、台風や津波といった災害には効果を発揮しません。
また、もし家づくりで採用するとなると大がかりな工事が必要となるため、費用・時間ともにそれなりのコストがかかるという点も頭に入れておきたいところです。
結局どれがいいの?
もちろん、家づくりにおいてどれくらい地震対策を重視するのかにもよりますし、その人の価値観によっても意見は変わると思います。
本当に「地震に強い家」だけを考えるようでしたら、耐震・制震・免震の3つ全てを導入するのが一番効果的です。
予算に限度がないのであればそれが一番理想ですが、地震対策ばかりに多額な費用をかける事も難しいのは当然の事です。
コストを抑えつつ地震にも強い家が理想と言えます。
そういった面からも、ぜひプロと直接話して一緒に考えていきませんか?
ぜひお気軽にお問合せ下さいね♪
2025年3月8日