スタッフ日記
冷暖房機器ばかりに頼らない!環境的にも経済的にも「エコな生活」【SDGs 家 新築】
『エコ』とは、エコロジー(生態学:自然環境保全)やエコノミー(経済)からきており、環境問題を解決していくことで経済も発展していくという思想の基、安全で豊かな暮らしをおくれる社会となってもらいたいものですよね。
しかし現状をみると、地球上にあるエネルギー資源は、このまま使い続ければあと50年ほどで使い切ってしまうと言われていますし、そもそも日本のエネルギー自給率は微々たるものであります。
私一人ができることは、とても小さなものかもしれませんが、小さいことを積み重ねて身近なところでエコな暮らしができると良いと思っています。
家の話で考えますと、本来の住まいの目的は「暑さ・寒さを和らげること」でしたが、いつの間にか本来の目的は忘れられがちで、便利なエネルギーに頼って力任せに冷暖房器具で暑さ・寒さを解決するようになってしまっています。
新築時には、家のデザインや間取りばかりに気を取られて、いざ住んでみると夏暑くて、冬寒かった。。。当たり前のはずのことが当たり前に行われていない現状に後悔する方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
- 各部屋に冷暖房機器は必須!
- 熱中症やヒートショックが心配だから冷暖房費がかかるのは仕方ない。
- 日当たり良い家が理想だったけど夏暑くて、他の部屋に避難している。
そして、地球温暖化に対応するためたくさんのエネルギーを消費し環境を汚染しなければ、健康で快適な生活が得られない悪循環な生活となっているのが現状です。
このような考えは、建設時に少し工夫することで一掃することができますので、ぜひ最後まで読んで参考にしていただきたいと思います。
まずは、外からの温熱を遮断し【暖房】ができるよう「高気密高断熱」なお家を建てること。
外気の影響を受けないようにするためには、「高気密」かつ「高断熱」にしなければなりません。
高気密・高断熱でないと、冬にどれだけストーブを焚いても家の中から外にどんどん「熱」が逃げてしまいます。また逆に、夏どれだけエアコンで室内を冷やしても外に「冷気」が流れ出てしまいエアコンの届かない部屋は暑く、せっかく造り出した冷気もエアコンを切るとすぐに消えてなくなってしまいます。
日本で広く行われている【採暖】は、悪く言えばその場しのぎの応急処置でしかなく、マイナス30度にも及ぶような本当に過酷な地方では【全館暖房】の建物が基本となっていることからもわかるように、これからも進むといわれている地球温暖化に対応するためにも必須になるのは間違いありません。
【採暖】と【暖房】の違い
【採暖】・・・部分的に暖を採ること。寒い部屋の中で、コタツや石油ストーブなどを利用しそこだけを温かくすること。温暖多湿地域の住宅では、部屋の中で部分部分の温度差が激しくなってしまう。
【暖房】・・・房(部屋全体の意味)を暖かくすること。家の中に「寒さ」を持ち込まない、「暖」を逃がさない。寒冷地域の住宅は、部屋全体が均一な温度を保つために「高気密・高断熱」が必要になる。全館暖房。
採暖と暖房の違いを理解し、快適な生活でありながら結果的にエネルギーをエコに使用していただきたいと思います。
しかし、高気密高断熱のお家といっても基準はまちまちですので、しっかりと数値(気密値)を確認されることをお勧めいたします。
地球の保つ安定した温度を室内に取り入れた「地熱活用住宅」にすること。
地熱の活用にも2種類あるのですが、一般住宅に取り入れることができるのは地下5メートルの安定した温度のことです。
日本は夏暑く、冬寒いという気候条件ですが、地中では半年前の気温と等しく安定した温度ながら夏冬が逆転しています。
その安定した温度を床下から室内に取り入れ、家全体に循環させ快適な温度を保つのが「地熱活用住宅」の特徴です。
「太陽エネルギー」と「大地の恵み」上手く利用できれば、冷暖房器具ばかりに頼らず一年中快適な家を造ることが出来ます。
少しの冷暖房で家全体の室温を調節できますので、24時間いつでも快適で月々の冷暖房費を気にすることはなくなるはずです。
例えるなら、「魔法瓶に井戸水を入れている」状態
この2つが揃うと、外気温に左右されないエネルギーに頼り切らずとも快適な家となるでしょう。
魔法瓶のように断熱をする家に、地下から湧き出る安定した温度の井戸水を毎日、毎時間入れ替えながら室温を保っていると思ってもらえば想像しやすいでしょうか。
井戸水は、夏冷たくて、冬暖かく感じると思います。
しかし、魔法瓶が汚れていたらどうでしょうか。
体を潤してくれるはずの美味しい井戸水は、たちまち汚染され私たちを癒すものではなくなってしまい、汚染の種類によっては健康を害することになるかもしれません。
室内に取り入れるものは、本物の自然素材を
井戸水で分かるように「高気密・高断熱」の家は、室内で有害物質を発生するものがあれば、家中に充満し人体に悪影響を及ぼすことは明確でしょう。
そのためには、化学物質の排除を換気のみに頼らず、化学物質を吸着・分解して無害なものに変えてくれるという本物の「自然素材」の使用を考えられてみてはどうでしょうか。
神舎仏閣のように長く愛される家を目指す
日本の住宅寿命が25年といわれる昨今に、このような空気が循環する家に本物の木材を利用したことで、自然と建物の耐久性を飛躍的に上げることができるようになりました。
木が木材として使用できるようになるまでに60年かかります。せっかく育った大切な木ですので、その加工の仕方や使用の方法には十分に配慮して、暮らしに寄り添ったお気に入りのものになってもらえることを願っています。
【SDGs】
気候変動に対応できる性能の良い家を造れば、エネルギーを大切に正しく使用することができます。
耐震等級をクリアするだけでなくあらゆる災害を想定して、「安全で災害に強く、持続可能な住環境」となりますように。
2021年3月4日