家が出来るまで
家づくりの工程をご紹介
ここでは、家のプランが出来てから完成するまでの大まかな工事の流れを写真と共に説明していきます。
これから家造りをとお考えの方は、参考になると思いますので最後までご覧になってくださいね!
- 地盤調査(状況により地盤改良)
- 遣り方・地鎮祭
- 基礎工事
- 建て方
- 上棟式(神事・せんぐ巻き・直会)
- 屋根仕舞い(屋根断熱・遮熱共)
- 樹脂サッシ取付け~壁断熱・遮熱工事
- 床張り(防蟻処理共)
- 気密試験(構造・断熱を含め一般公開も有り)
- 耐震性について
- 造作工事(各収納・照明,コンセント等・各種仕上げ材などインテリアの打合せ)
- 木材を使った造作工事 各住設機器・照明器具等設置及び取付け
- 漆喰塗り・タイル貼り
- 外構工事
- 社内検査・役所の完了検査
- お引渡し(完成内覧会も有り)
1.地盤調査・地盤改良
家造りで、一番最初に行うのが地盤調査です。地盤調査は、法的に義務付けられているわけではありませんが、瑕疵担保保険の加入に必要ですので、必ず実施することになっております。
良く尋ねられるのですが、「家が建っていたので大丈夫ですよね」とか「田んぼを埋め立てたので悪いのでしょうか」は、あまり関係ないことが多いです。
調査結果に基づき、問題がなければ安心して生活していく事ができますし、検査結果に問題があれば状況に応じて「基礎の補強」や「地盤改良」を検討していく事になります。
着工前に早期に対応することにより、結果的には安心と費用を安く抑えることにもつながります。
地盤調査(スウェーデン式サウンディング工法)は基本的に、家の建つ部分の四方・真中の5箇所くらいを調査致します。※専用の機械で細いドリルを地中に入れていきながら、その時の負荷で地耐力を測定する方法
左の写真が地盤改良を行っているところです。
地盤改良工事をすると、長期(20年~30年)の地盤保証をしている工法や、液状化現状に強い工法などございますので気軽にご相談ください。
2.遣り方・地鎮祭
「遣り方」とは、基礎工事に入る前に建物の正確な位置を敷地内に設定する作業の事を言います。建設地に杭と紐で囲まれた光景を見られたこともあると思います。家の「位置」や「形状」を施主様に確認して頂く、地鎮祭の前に行う非常に大事な工程です。
「地鎮祭」は、宗教的な事もありますので必ずしもという訳ではありません。ただ、多くの方が家を建てる前に神主さんに来て頂いて、その「土地」や「空間」を清め、住まわれるご家族の健康と繁栄、そして工事中の安全・無事故を祈願するための行事になります。
神主さんに来て頂くのは、地鎮祭の時だけが殆どではありますが、地域によっては上棟式の際にも神主さんに来ていただく事もございます。
3.基礎工事(ベタ基礎)
「長期優良住宅」の基準を満たす施工を行っております。
基礎は、家を支える構造上とても大事な部分で、イズムではベタ基礎を採用しております。ベタ基礎とは、家の底一面が鉄筋コンクリートになっている基礎の事です。家の重さを基礎全体で受け止めるので、重さを分散させる事ができ安定した基礎といえます。
第三者である検査機関よる「現場配筋検査」、図面どおりに鉄筋が組まれているか専門の検査員による検査を受けまる「住宅瑕疵保険」加入に必要な検査です。
下の写真は、型枠を外した基礎の完成写真になります。
鉄筋の「太さ」や「間隔」、「コンクリートの厚み」などによって強度は全く変わってきますので、ご近所で工事をしてるとこがあれば見られてみるのもよいですね。施工会社によっても厚みや太さ間隔が違うのが分かるとおもいます。
check!他社さんとの大きな違いは、この時点で基礎の外側に白い断熱材が入っている事!床下も室内と考えるイズムの地熱活用住宅は、基礎の側面を断熱材で覆いますから、床下も室内と同じ環境です。
家を建てるには、管轄の役所に届出(確認申請)をし、その許可済証を現場の目立つ場所に表示しなければなりません。
その他に「建設業許可証」及び「労働災害のための届出」の表示なども、会社の責任のひとつとして実施します。
弊社では、現場での心得やマナーを「イズムのべからず訓」として作り、現場に表示することにより協力業者ならびに職人さん達の意識高揚につとめています。
4.建て方
クレーン車を使って、「柱」や「ハリ」などの組立てをしているところです。
イズムでは「土台」は全て12cm角のヒノキを、「柱」や「ハリ」も同じく12cmで自然乾燥に近い県産材の杉を使用しております。
私どもでは、高温で短期間で乾燥させた「KD材」や、山から切り出したばかりの生の木「グリーン材」は一切使用しておりません。 何故か?
それは、木を使った家造りをする上で非常に大事なところでございまして、木材の強度や腐食の事など色々あるのですが、非常に話しが長くなりますので、お問合わせ頂けましたら詳しくご説明させて頂きたいと思います。
5.上棟式・せんぐ巻き・直会
棟が上がり、「五色の吹流し」が上がっています。
これは、本日、「上棟ですよ」と近隣の人達に知らせ、「せんぐ撒き」に来てもらったり共に祝ってもらおうと言う意味合いもございます。
昔は、大工さん以外にも近所の人達がみんなで協力し助けあって「炊き出し」や「建て方」をしたものでした。
上棟式の神事です。
祭壇に、棟札(むなふだ)を祭り、神酒・水・米・塩・魚などを供え執り行います。
神主さんにお願いする事もありますが、殆どの場合は大工さん又は工務店主導で行われています。
宮崎では上棟のときには、神事が終わったあと「せんぐ撒き」をすることが多いです。屋根の上や2階のベランダなどからお餅やお菓子などを「せんぐ~」と言いながら施主様や大工さんの手によって撒き、子供や通りすがりの方でも一斉に拾ってもらいます。
祝い事のときは、人が多い方がめでたくて賑やかで良いですね。集まって下さった皆様方に、感謝、感謝です!
せんぐ撒きの後の「直会」の様子です
これは、施主様ご家族と大工さんをはじめとした職人さん達との、ひとつの「親睦会」みたいなものですね。
これも、お互いを知る事により、心のこもった良い家を建てるための昔からの良い行事のひとつです。
6.屋根仕舞い・断熱・遮熱
最近では四角く軒のないシンプルなお家が多いですが、イズムでは、1メートルから長いお家では2メートルと「軒深」に造ります。
軒は、「雨」・「風」を凌ぐことと「陽射し(熱遮や紫外線)」を調整する機能がありとても重要な役割をしています。
夏の強い日差しを遮り、冬は優しい光を取り込み(冬は太陽が低い位置に来るため)快適な生活の手助けをしてくれます。特に宮崎の夏の日差しは、きつい日差しですよね。
「室内環境」だけではなく「外壁」や「ウッドデッキ」などを守り、耐候性も高めますので、10~15年ほどで訪れる足場を組んでの高額な塗り替工事も、さらに10年以上は必要ありませんから、ランニングコストのかからない家と言えます。
イズムでは屋根も壁も基礎も外張り断熱です。
左の写真は、「高性能断熱ボード」を張った上に専用の気密テープを使い空気が漏れないようにした上で、その上をアルミ純度の高い「遮熱シート」で覆います。さらにこの上に「タル木」~「構造用合板」そしてゴム系ルーフィング(防水シート)を貼りますから、イズムの家の屋根は2重構造ということになります。この丁寧な施工のおかげで、ロフトや屋根裏まで快適になり、収納に使うなど有効に使える空間が広まります。
屋根材(ガルバニウム等)や外壁材を、貼らなくても断熱材だけの状態で台風が来ても雨漏りはしない構造になっています。
7.樹脂サッシ取り付け・壁断熱・遮熱工事
イズムでは、熱伝導率の低い高性能の「樹脂サッシ」そして「Low-E複層ガラス」を使用することにより、断熱性を高め、結露の発生を防ぎ、気密性にも優れた家造りを手掛けております。
樹脂サッシは、断熱性能だけではなく気密性にも優れており、外部の音が室内に侵入したり、外に漏れ出たりすることを防ぐため、断熱だけでなく遮音にも効果を発揮しますので、外の土砂降りの音や、外の影響を受けやすい立地にも適した仕様になります。
ご要望によっては、トリプルサッシ等の仕様も可能ですのでご相談いただけたらと思います。
サッシ枠を取り付け後、断熱材貼りそして遮熱工事に入ります。
「外張り断熱」のメリットは、断熱材を柱・屋根垂木の外側に切れ目なく張るため、熱損失が少なく、かつ電気・配管工事において、断熱材に穴をあける必要がなく、高い断熱性を維持できます。
構造躯体(柱・梁)をすっぽり断熱材で包むため、躯体部の温度差(=躯体負荷)が少なくなり、また柱や梁などの木材が直接空気に触れているので、木材の呼吸を可能にし、建物の耐久性を高めます。
断熱材を柱の外側に張るため、壁内空間や屋根空間の利用が可能になります。
断熱材は「フェノバボード」を採用
フェノバボードは微細な気泡に高断熱ガスを密閉することで高い断熱性能を実現しています。
薄くても優れた断熱性能を持っているため、厚みの制限がある部位でも余裕を持った納まりができます。
また、外張断熱で使用する場合、短いビスで施工ができたり、窓枠など周辺部材も小さい寸法のものにできるため、
施工性に優れ、その他のコスト低減にもつながります。
その他、★性能の長期維持★安心の防火性能★シックハウス対策★環境にも身体にも影響が少ないなど
快適性向上には断熱が大事ということが分かります。健康への一歩は住まいからですね!
断熱・気密の工事が終了すると、遮熱シートを全面に貼っていきます。純度99パーセントの高純度のアルミシートになります。
アルミシートの役割は太陽からの放射エネルギーを大幅にカット!猛暑の夏でも快適な生活が送れるようになります。
8.床張り(シロアリ処理)
日本で広く使用されている防蟻処理剤は、シックハウスの原因となり5~7年ごとに再散布の必要があるものがほとんどです。
イズムの家では、床下まで室内と考え空気を循環させていることや、健康や自然環境について考えた結果、「ホウ酸塩系」の防蟻処理剤を採用しています。水に濡れない限り半永久的に効果が持続するため、再散布の為のメンテナンスは殆ど必要ありません。
※ 基礎周りの断熱材も、防蟻処理を施されたシロアリの被害を受けにくいものを使用しています。
大工さんがマスクや手袋もなしで丁寧に防蟻剤を散布しているところです(左上写真)人的に害のないものです。
音響熟成木材(うづくりの床)を貼っているところです(写真右)
床の厚みが38mmありますので、化学物質を多く含む合板ベニヤは使用せずそのまま張ることが出来ます。この時には、室内は木のよい香りに包まれてます
9.「構造見学会」・「気密試験」は全棟検査
イズムでは、断熱・気密の工事が終わると、すべての家で必ず「気密試験」を行っております。
気密試験は全て施主様及び関係者立会いの下おこないます。大工さんにとってはドキドキする時間なんですよ。併せておこなう構造見学会では、一年中快適な理由や構造・工法、断熱材の性能や気密の大切さ、耐震性などのこだわりについて小一時間程度、ご説明しております。
家造りの基本は、構造がしっかりしていてこそ家族の安全や資産価値を長期に確保できるものだと考えます。
デザインが良いとか健康住宅とうたっても災害時に家がまともに建っていなければ何もなりません。構造・デザイン・仕上げなどの工法、全てが揃って初めて「夢いっぱいの家造り」となるのではないでしょうか。
完成してからでは隠れてしまう部分ですので、ご自分の目でしっかり確認し安心して暮らしていただけたらと思っています。
◆気密試験の様子は、「過去のイベントレポートをご覧ください!Click!
10.耐震性について
「耐震等級3」施工は等級1の1.5倍の地震力に耐えられるだけの性能・耐震強度水準です。住宅性能表示制度で定められた耐震性の中でも最も高いレベルです。
地震の際、家の倒壊の原因の大きなものは、直下型地震の時のタテ揺れで基礎と柱、土台と柱が外れるのが一つ、2階の重みで1階の柱が座屈して折れる、2階が落ちその反動で家全体が壊れてしまうことです。その対策に家の四隅の柱と2階までの通し柱には「ホールダウン金物」と言う大きくて太い特殊なアンカーボルトをさらに使用しております。
家を横揺れから守る柱の次に大事な「スジカイ」を、柱や土台から外れないように固定するためには専用の金物を使います。しかし、このような金物も取り付け方が悪いと意味がありません。やはり最終的には造る人間で決まるという事になります。
11.造作工事
気密試験が終わって部屋が形になっていく段階で、照明やコンセントの配置、収納などの造作家具、持ち込みの装飾品など、幾度も施主様、そして現場の職人さん達と打合せを行います。暮らし方によって造作は変わってきます。将来を見据えて、棚類は殆どが稼動式、コンセントの配置も大事になってきますね。
一般の方には、図面を見るだけでは分からない部分が多いと思いますので、施主様にも出来るだけ現場に足を運んで頂き、「あうすれば良かった」がないように打ち合わせを重ねていくようにしております。
12.漆喰塗り・タイル張り
大工さんよる造作工事が終わりますと、いよいよ「健康と癒しの住空間」を創るための三法則のひとつ「幻の漆喰」塗りが始まります。
まずは養生を済ませると下塗りが始まります。下塗りが終わると左官職人の腕の見せ所、中塗り~仕上げ塗りに入っていきます。すべての壁が漆喰で塗られていきます。「塗り」は職人さんによって仕上がりが変わってきますので、同じ仕上がりに揃えるため、イズムでは一人の職人さんが全ての壁の仕上げ塗りを行なっています。
個性を光らせるのは、タイルも一つのアイテムにもなります。キッチンの背面やお手洗いの一部など、お好みのタイル使いはより一層家造りを楽しくしてくれます♪ 玄関ポーチのタイル施工もこの時点で行います。
13.建具や住設機器の設置・自然塗料の塗布
漆喰塗りが終わると、建具や住設機器の設置になります。家具や建具などは、全て手造りのオーダー家具になります。良く質問を頂くのが、木のお家は水まわり(キッチン・洗面所・トイレ)のお掃除が大変なのでは?とのご心配です。木の家は水に弱いという印象が強いんだと思います。水に濡れたままでは木は変色する事もあります。ただ、音響熟成木材(飫肥杉)は油分が非常に多いので、水には比較的強い材料になります。ただ、濡れても大丈夫という事ではありませんので、特に水を使う部分には、撥水性のある自然塗料(ドイツ製)を塗って、お手入れが楽になるように仕上げていきます。
14.外構工事
立水栓の最終設置や駐車場などのコンクリート打ち、植栽・ガレージの建設など行います。駐車場の配置は非常に大事になってきます。車の出し入れはもちろん、濡れずに玄関まで行ける配置は暮らしやすさと繋がってきます。家造り最初のプランの段階での打ち合わせをしっかり行いましょう。ポスト周りの一部植栽でもお家をグレードアップしてくれますので植栽のプランもご要望に応じてご提案させていただきます。
15.社内検査・役所の完了検査
全ての工事が完了しますと、社内検査とお掃除を行い、役所の完了検査を受けます。確認申請時に添付した設計図面通りに施工されたかの検査が行われます。
16.お引渡し・完成内覧会
着工から約5か月くらいで、ようやくお家が完成いたします!
完成しお引渡しまで余裕がある場合などは、完成内覧会をさせいただくこともございます。
これまで造ったどのお家も1つとして同じものはなく、それぞれのご家族の思いやこだわりのたくさん詰まったものが出来上がっています。
これから建設を考える方々にきっとご参考になる部分がたくさんあると思います。大切なお家をご入居前に開放して下さる施主様には、本当に感謝し公開させていただいております。
お引渡し当日は、電気屋さん、水道屋さん、住設機器や蓄熱暖房機、エコ給湯など、各メカーさんや納入業者さんより取り扱い説明をしてもらいます。
それぞれ全ての説明を1時間半~2時間かけて致しますので、その日からでも暖かいお風呂に入って快適なお家に泊まることが出来ますよ!
土地探し・プランから数えると1年近く、、、ご家族には一生のうちで一番家のことについて考える期間となるのではないでしょうか。たくさんの打合せを重ね、たくさん悩んでいただくことになります。
しかし、工事が始まればあっという間で、きっと良い思い出となることでしょう。
ここまで、大まかな家づくりの流れをご説明いたしました。
もちろんハウスメーカーや各工務店などで順序や工法も多種多様ですので、あくまでイズムの例をご紹介させて頂きました。
この長~い「家が出来るまで」を最後まで読んでくださいました皆様が、理想のお家を建て、いつまでもお幸せに暮らせますことを願っています。
長い文章を読んでいただきありがとうございました(*^^*)