A様邸(宮崎市 下北方町)-2011年4月竣工
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2011年、4月にお引渡しいたしましたA様に、初めての猛暑の夏を過ぎ寒い冬の時期を迎えて、エアコンを付けておられないA様ご家族が、どのように過ごされておられるかが気になり、「何か不具合はございませんか?住み心地はいかがですか?」などのメールを差し上げたところ、以下のようなお返事を頂きました。
実際に住んでおられる方のお話しが聞きたいとのご要望も多く寄せられておりましたので、A様のご了承を頂きまして、原文そのままにご紹介させて頂きます。
(有)設計工房イズム 矢野さんの造られた「家」について、実際に住んでみた感想等なりを自分なりに考えて述べてみたいと思います。
誰でも家を造るにあたっては、こんな家にしたいと言うコンセプトがあると思いますが、私の場合には一言で言うと「住みごこちの良い家」にしたいという事でした。
私にとっての「住みごこちの良い家」というのは、気持ちがリラックスできて幸福感を感じることができる家と言うことになるのですが、そのためには、良い空気の循環する、ヒートショックの無い夏涼しく冬暖かい家と言うことが要件になります。
数多くの気になるハウスメーカーを見学し、そこの設計士にも多数の失礼な質問を発し、彼らの反応、コンセプト及びメーカーの家を造る姿勢を見て検討した結果、(有)設計工房イズムの「外断熱の地熱活用住宅」がベストと結論し、矢野さんに設計施工を依頼する事にしました。
昨年(H23)4月に引渡しを受けて住み始めた訳ですが、私は冷房が苦手でですので昨夏はエアコンなしは設置しませんでした。
外断熱と二重ガラス樹脂サッシ、床下からの冷気の循環のおかげで部屋の中は暑くなく、東西の縦すべり出し窓はよく風を室内に取入れてくれて、とても快適に過ごせました。
凪で無風の時は、扇風機を使うこともありましたが、頻度は多くなかったと思います。
特に窓の少ない1階は外熱を遮断するため、地下室のようにひんやりしていました。
実家と自宅の2個所暮らしているので、ひと月のうち三分の一程度の日数をこの家で過ごしましたが、夏期の電気代は月に千円以下でした。
11月下旬になってからは、深夜電力利用の蓄熱暖房機を入れるようになりました。
エアコンと違い人に優しいこの暖房機の力は絶大で、この1台で家中がヒートショックのないシェルターのように暖かい空間になりました。
天気の良い日の2階は、Tシャツ1枚でビールが飲めるほどです。
蓄熱暖房機は、2階ですのでファンで空気を循環させても階下は温度が下がりますが、それでも寒さを感じることはありません。かえってヒートショックと言う点では、外出するまでに段階的に温度の下降に慣れることができるので、むしろ良かったと思っています。
まだ一ヶ月を通して蓄熱暖房機を使用していないので、どのくらいのコストかは分りませんが、おそらく石油ストーブ1台分程度ではないか思っています。
それから自然素材「幻の漆喰」ですが、この消臭効果も予想以上に大きいです。
2階のLDKのキッチンで調理しても、翌日には無臭になっています。
生活臭のない事もフレッシュな空気で気持ちの良いリラックスした空間作りに役立ってくれます。
また、杉材の「うづくりの床」は、夏涼しく冬暖かいので、やはり理想の床材であろうと思います。
合板は、どうしても接着剤を使用するため有害物質が心配ですが、うづくりの床は無垢材なので安心です。
合板は、完成直後から劣化が始まりますが、無垢材は完成から熟成し始めて味わいを増してゆくと思います。
最近は、県内でもシステムの良さが理解されてきたのか、「外断熱の地熱活用住宅」に類似したシステムを、取り入れて家を建てているハウスメーカーさんもあるようですが、本当に真剣に住む人のことを考えて導入しているのか、うがった考えかも知れませんが懐疑的に見ているところです。
私の場合は、矢野さんという良い造り手に出会えて幸運だったと感謝しています。
メンテナンス等を含めて、永いお付き合いになると思いますが今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
<矢野>
A様は、いろいろ勉強されておられお詳しく、専門的なお話しをしましても、すぐに分って頂けましたので、私としましても助かるところが多かったように思います。
そのA様に、今回のこのようなお言葉を頂きましたのは、本当にありがたい事だと思っております。
私が、一番に嬉しいのは、A様を始め施主様が「いろいろ調べていくと、イズムの家がベストと…」と言って頂けていることでしょうか。
技術者冥利につきるお言葉でございます。
これからも、さらに「良い家」を目指して頑張っていきたいと思っております。
これから、保守点検、各種調整工事など永いお付き合いが始まります。
よろしくお願いいたします。